海へ行くつもりじゃなかった

「このLINEまだ使われてるかな?オザケンのDVD借りています」

わたしは来たLINEを見て驚いた。ひさしぶり!!!差出人は恵美ちゃん。オザケンのDVDとは「超LIFE」のことだ。発売日は2014年12月17日。すぐ買ってすぐ見てすぐ貸した記憶がある。あれから5年も経っていた。恵美ちゃんが就職して、会わなくなって5年も経っていた。

本当の友達とは、何年も会わずにいても昨日の続きのように話ができる人のことだと聞いたことがある。

「変わらないね!」

「あなたもよ!」

「ごめんね長く借りすぎちゃってて!」

恵美ちゃんはかわいい花束と一緒にDVDを持ってきてくれた。会った瞬間からうれしくて楽しかった。わたしの大好きな恵美ちゃんだった。その昔、わたしたちは小沢健二を死ぬほど聞いて踊ったり、七尾旅人の録画をひたすら見る会などをしていた。

 

小沢健二の2枚目のアルバム「LIFE」は、わたしの生涯最も多く再生されたアルバムだ。あとわたしが仮に60年生きても変わらない。それほど聴いた。わたしの青春のどのシーンにも小沢健二は一緒にいた。

 

小沢健二から遡って、わたしたちはフリッパーズギターも聴いていた。

フリッパーズギターの1枚目のアルバムのタイトルは「海へ行くつもりじゃなかった」。

人生にはそういうことがときどきある。海に行くつもりじゃなかった。人が人に出会うとそうなってしまう。

わたしが亜美っぽいどとして活動をし始めて10年もの時が過ぎた。最初はこんなつもりじゃなかった。璃和さんと硝子ちゃんとでひっそりやっていくつもりだった。だけど出会ってしまった。

わたしの財産は今まで出会ってきた沢山の人です。見つけ出してくれてありがとう。いろいろな気持ちを重ねあわせてくれてどうもありがとう。亜美っぽいどを始めてから、培った粘りや、対人関係の救いは今のわたしにとって大きなプラスになっています。紡ぎ始めたものは最後まで紡ぐつもりです。

静かですが、強い、危険な物語です。

10年間を振り返りながら、少しずつ文章を書いていきます。

 

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「青春」とは、人生のある期間ではなく、心の持ち方だと思います。強い意思と想像力、情熱を一生持ち続けていきたい。